中国のおもてなし文化と日本との違いを解説。失敗しないために知っておきたいポイント。

日本の文化

日本のおもてなしは、今や世界でも有名で、色々な国の人に知られています。

滝川クリステルさんが言ったあの「おもてなし」

日本のおもてなしは、「本当に素晴らしい」と絶賛する国も多いですよね(^^)/

でも…日本のおもてなしの全てが、賞賛されているわけではありません。

日本流おもてなしの一部は、おもてなしどころか、逆に「失礼な人だ」と思われてしまう部分もあります。

ということで…今回は中国人をおもてなしする場合に知っておいた方が良い、おもてなし文化の違いやマナーを紹介します。

  • 中国人を、おもてなしする予定がある。
  • 中国人に、おもてなしされる予定がある。
  • 中国文化を知りたい。

という方のお役に立てます。

目次

日本と中国の、食事のおもてなしの違い。

中国語

同じアジアにあっても、日本のおもてなしと中国のおもてなしとでは、違う部分が多々あります。

  • 言葉の使い方
  • 考え方
  • コミュニケーションの取り方
  • 文化の違い

と色々ありますが…

おもてなし中には、食事の文化の違いも入ってきます。

今回は、食事に関する中国とのおもてなしの違いを紹介します。

仕事より、食事が大事な中国文化。

中国の食べ物

★ビジネスで中国人と関わりのある場合は、「仕事の都合で食事の時間が遅れる」ことは避けるべき。

日本人からすると、考えられませんよね…食事が優先なんて。

日本人の場合は「この仕事が終わってから」と、優先順位はもちろん仕事。

でも…中国人の場合は「食事をしてから仕事の続きをしよう」というように、優先順位は「食事」。

なぜ中国人は、仕事より食事を優先にするのでしょうか。

そのわけは…

★中国人は幼い頃から「同じ時間に食事をしなければ、体に悪い」と厳しく育ってきたから。

日本人には、理解しにくい食事に対する中国の考え方ですね。

中国人の食事に対する考え方を知っていると、中国人の方とお付き合いする時にもすぐに仲良くなれますよ(^_-)-☆

中国では、まかないでも手を抜いてはいけない。

中国 まかない

これは飲食店の従業員に、中国人を雇っている場合なのですが。

中国人は、「まかないが、美味しくない」という理由で、退職する人が多いなんて話もあります。

「まかないが、美味しくない」という理由で仕事をやめてしまうなんて…

やっぱりこれも、日本じゃ考えられない、中国ならではの感覚です。

日本人からすると、考えられないですが、中国人にとっていかに食が大切なのかが、見えてくるのではないでしょうか。

中国では、食べ物は温かくなければいけない。

北京ダック
Peking Duck. China traditional food. Restaurant. Top view. Close up

中国では「冷たい食べ物は、体に良くない」という考え方があります。

なので基本、冷たい料理はテーブルに並びません。

同様に、刺身などのなま物もNG(体が冷えるという感覚)

日本ではデザートに、ゼリーやアイスなど冷たいスイーツは普通ですが、中国ではデザートも温かいスイーツが一般的です(^^)/

私も中華料理店に行った時、コースの最後に出てきたデザート、温かいごま団子でした。

ちなみに食事の時の飲み物も、日本のようにお冷やではなく、夏でも熱いお茶が主流。

同様に、冷たいお弁当もご法度です。
どうしてもお弁当を、用意する必要がある時は、電子レンジが必須。

中国人は、弁当でも温めてから食べようとします。

日本人は多忙な時は、弁当をそのまま食べたりもしますが、中国人はちゃんと温めてから食べるという習慣が根強いです。

食事をご馳走されたら、食べ残す文化がある中国。

中国 食事 マナー
Chinese dinner in a rural Dong (ethnic group) house. Little girl looks and food on table, her mother is filling the rice bowls.

★日本は「食べ残しなく、全部食べる文化」なのに比べて、中国は「あえて食べ残す」文化。

あえて食べ残す理由は、食べ切れないほどの食事を提供することが、中国流のおもてなしだから。

そのおもてなしに答えるために「食事は足りています、満足です」を伝える方法として、食事を残します。

中国人に食事をご馳走された日本人が、お皿の中の食べ物を食べ切って、それをみた中国人が「足りない」と勘違いして、また大皿料理を注文。

それに対して、日本人が必死で食べて、お互いに大変だった…

という話はよく聞く話ですが、
これも文化の違いで起こる、すれ違いなんですね。

★ただし、このあえて食べ残す文化、最近になってフードロスの観点から、「見直すべきだ」という声が上がっているそうです。

参考記事
中国人が「食べ残し」文化を見直し

ずっと続いていて根付いた文化なので、すぐに食べ残し文化がなくなるとは思えませんが。

おもてなしという観点で考えると、相手との関係性によってはまだまだ、あえて食べ残した方がいい」場合も。

もしあなたが提供した料理を、食べ残されても「おもてなしに答えてくれている」と捉えましょう。

中国人の食べ残し文化を知っておくことで、より良いお付き合いが出来ます。

割り勘なし。ご馳走する文化の中国。

日本では、数名で食事に行くと、割り勘をしたりしますよね。

中国の場合は誘った人が、全員分をご馳走するのが、一般的です。

もし中国人の方と食事に行って、ご馳走してもらったら、気兼ねせず「ありがとう」でOK。

ちなみに…誕生日パーティーで会食をした場合は、誕生日の人が出席した人全員分をご馳走するんだとか。

※ただし最近は、若い人を中心に割り勘も増えているそうです。

中国も時代の変化とともに、文化も少しずつ変わってきています。

お礼は、言葉よりもご馳走返し。貸し借り文化の中国。

中国人の価値観

食事をご馳走になったらその場で「ありがとう」。

そして日本人なら後日、「先日はありがとうございました」とお礼をしたくなるところですが。

中国人に対して、お礼のしすぎはNGです。

★中国人にとってお礼は、その時だけ、お礼をするのがマナー。

後日のお礼のしすぎは「自分とは距離を取りたいのかな」と思わせてしまいます。

ご馳走したお礼を、何度も口にするより、お礼にお食事をご馳走するのがベスト◎。

お礼に食事をご馳走して、またお礼にご馳走してもらって、このことが、その人との人間関係を良好に保つ秘訣なんです。

※このやりとりは、中国の貸し借り文化から来るんだそうです。

このご馳走してもらった時の対応も、中国人と付き合う時には、相手に不快な思いをさせないためにも大切なポイントです。

食事文化の他にも、おもてなしに関する中国文化の違い。

他にも中国人をおもてなしする時に、知っておきたい違いやマナーを紹介します。

免税店での、接客おもてなし。

免税店

日本にくる中国人の多くは、団体ツアーのお客がほとんどです。

ツアーは団体行動なので、時間が限られていて、買い物時間など制限があります。

時間に制限があるという理由もあって、ツアーで来る中国人は、買う物を現地で選ぶというより「あらかじめ何を買うのか調べてからくるのが普通です。

なので、免税店などの化粧品売り場で、日本流おもてなしであるおススメの商品の案内などは、嫌がられる場合も><

おもてなしというより、時間のロスだと考える中国人も多く、日本流おもてなしを「しつこい」と感じることもあるようです。

中国人が求めている、おもてなしは、説明やおススメなどの案内よりも、店員の態度。

中国人はメンツを気にする気持ちが強いので、自分に対しての相手の態度をみています。

  • 笑顔で丁寧に。
  • スピーディに、商品を準備してもらえる。
  • きれいに包装してくれる。
  • 粗品をおまけに付ける。

これは中国人に、喜ばれます^ ^

中国の誉め言葉には、注意が必要。

中国人は、よく「ゴマスリ上手」だと言われます。

権威のある人に対して、言い過ぎと感じるくらいの褒め言葉を使う場面もあって、側から見ているこっちが恥ずかしくなることもありますw

が…中国人にとって褒め言葉は大切。

コミュニケーションの潤滑油になりますので、褒め言葉をたくさん使ってあげることで、おもてなしになります。

・注意としては、異性の外見を褒める時。

日本人の場合は「旦那さんイケメンね」と言ったり、「奥さん綺麗ですね」ということが褒め言葉になりますが…

中国では、異性の外見の褒め過ぎは、失礼にあたるんだとか。

これは意識しておきたいですね。

中国人の、握手のマナー。

おもてなしではないですが、
中国人の挨拶で、握手の時の注意点です。

これは中国に限らずですが、相手が握手をしてきたら、同じくらいの強さで握ることが大事。

相手の圧より弱いと「失礼」にあたります。

あなたのことを、同じぐらい想っていますの意味もありますから、もし中国人と握手する機会があるなら、丁寧に握り返してあげましょう。

握力まで、調整するのはなかなか難しい。

中国のお土産のマナー。

お土産

中国人が、喜ぶお土産の豆知識です(^^)/

中国には「越大越好」という言葉があって、どうゆう意味かというと「大きければ大きいものほど良い」という意味。

★日本人は「量より質」ですが、中国人は「質より量」

逆に中国人に送ってはいけない贈り物は、

  • 掛け時計。
  • 傘。
  • 財布。

など…

贈り物については、また後日詳しく記事を書こうと思います。

中国人に、名前を書くときのマナー。

おもてなしをする時に、お手紙を書いたり席札を書いたりと、相手の名前を書くことも出てくると思います。

そこで名前を書くときの注意点ですが、苗字と名前の間を開けないことが大事。

確かに中国人の方の名前って、苗字と名前が続けて書かれていますよね。

(ちなみに中国も日本と同じく、苗字・名前の順番で書きます)

日本人からすると、「どこまでが苗字でどこまでが名前かがわかりづらい」と思うこともあるかもしれませんが。

苗字と名前の間を空けないのが、マナーです。

日本人みたいに、苗字と名前の間を空けて書くことは、縁起が悪いという文化があるからです。

中国では、友達や家族など一般的な間柄で呼び合う場合、フルネームを呼び捨てで呼ぶことも多く、苗字と名前をセットで大事にしています。

これもぜひ、おもてなしの観点で覚えておきましょう(^^)/

まとめ。

私も中国人と会話をしていて、文化の違いに、びっくりさせられることがあります。

中国流おもてなしと、日本流おもてなしに、差があることを知ることで、中国人との考え方や習慣や、文化の違いなどが理解できると、中国がより身近になります。

★中国人は仕事より、食事が優先。

★中国人にとって、誉め言葉は超大切。

★中国人は、質より量。

日本人とは、おもてなしの感覚が違うので、そこを理解しておくと中国人と付き合う時にスムーズにいきますよ。

★関連リンク
→中国語で今すぐ使えるあいさつ9つ
→「いただきます」は中国語に存在しない?

中国人を食事に誘う時のマナーを間違えてしまって大失敗!中国人の食事をする時のこだわりとは。

中国人と会話して、重たい空気になってしまった話題。気を付けて欲しい話題の解説。

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