日本語教師をして分かった!外国人にとって日本語が難しい理由。

日本語生徒

近所に外国人がいる方や、職場に外国人がいる方はぜひ知っておいて欲しいこと。

今、日本に在住する外国人が増えてきています。

外国人とお付き合いしていくと、日本人と全く違う考え方、習慣など理解できないことも多いのですが、日本語を話す時も同じです。

私は、日本語教師をしています。

外国人が間違えてしまう日本語はたくさんあり、日本人の中には、嫌な気分になる方もいるのではないでしょうか。

この記事は、外国人が日本語を間違えた時の気持ちや、日本人の立場から、どう理解して対応してあげるかを書いています。

これを理解すると、これから上手く外国人の日本語に対応できるようになります。

目次

外国人にとって、日本語の表現力を付けるのが一番難しい壁。

日本語の授業をしていると、外国人が頑張って日本語で伝えたいことを頭の中から、絞り出しているのが分かります。

でも日本人が表現するような日本語を選んで、スムーズに使い分けることは外国人にとっては至難の業。

どんなに日本語を勉強したとしても、日本語が母語の私達のようには、なれないんです。

長年、日本に住んでいる外国人は別ですが。

日本語のフリートークの授業では、よく「ん?」と思う日本語がたくさんあります。

日本人としか話していないと、理解出来ず、カチンとくることも。

外国人の日本語は、これだけは理解してあげて欲しいです。

外国人は特に状況や場面に応じて、使い分けることが、出来ないことがある。

外国人は大まかな意味しか分からず、分かる日本語で一生懸命話そうとしているということ。

このことを理解しておけば、外国人の日本語に不快な気持ちになることは、ありません。

私が実際に、生徒に相談された日本語。

おりこうさん

「おりこうさん」

台湾人女性の生徒さんでしたが、彼女は日本人の上司に、この「おりこうさん」を使ってしまいました。

日本人の上司に、仕事のミスをカバーしてもらった彼女。

「助かりました。あなたは、おりこうさんです。」

その瞬間、彼女は日本人上司に睨まれたそうです。

彼女にとって「おりこうさん」の意味→立派な対応して、すごい、素晴らしい。

彼女は悪気はもちろん、なかったんですが。

彼女は上司に睨まれた意味が分からず、日本語の授業を、今回申し込んだとのこと。

彼女は、日本語能力検定1級もちゃんと取得していますので、日本語レベルは上級者になります。

授業のときの彼女の表情は、とても暗く困った様子でした。

単語の意味は分かるが、使い分けの理解が出来ないことに悩む外国人の方が、たくさんいます。

日本語の深い意味やニュアンスは、なかなか外国人には理解されにくい。

言い間違い 日本語
Smart AI speaker Error – Young Woman angry because voice assistant can not recognize her language

日本語は、状況や場面で使う言葉の種類がいくつもあります。

どれをチョイスするかで、全く印象が変わってしまう。

1人称だけでも「俺」「私」「僕」「うち」「あたし」「自分」「当方」など。

日本語の授業で、使用する言葉選びを教えるのは、結構大変。

もともと外国とは文化と考え方の習慣が違うので、どうやっても理解できないということが起こってしまうのです。

一番多く聞かれるのが、「せっかく覚えた日本語で、意味も一致しているのになぜ使えないの?」

「いやぁ、この場合は…」って言っても分かりません。

なので教える時は、その言葉を使ってよい状況を教えています。

その言葉を使える、場面や状況で説明するようにしています。

それでも、なお使ったらダメな状況が分からなかったりするもの。

そこは外国人ゆえの日本語の壁なので、理解してあげて欲しいところです。

もし、外国人の方の日本語が間違っていた場合は、優しく訂正してあげてください。

外国人の方も、正しい日本語をその場で理解することが出来るので、より日本語の上達が早くなります。

長く日本に在住している外国人は、色々な場面や状況に出くわすことが多くなり、それなりに日本語の使い分けが出来てきます。

語学を学んでる日本人だと、外国人の日本語が理解しやすい理由。

自分が何かしらの外国語を学んでいる人だと、外国人の気持ちが理解しやすくなります。

同じように外国語を勉強している者同士だからこそ。

外国語を学習している私たちも、相手に失礼な言い方をしている可能性も、もちろんあります。

私も中国人に、失礼な言い方だと注意されたこともありました。

同じ言語学習者として、外国人の気持ちに寄り添えることも、外国語を学ぶメリットの一つと言えるでしょう。

まとめ。

外国人の日本語学習者は、言葉は分かっていても、状況や場面にあった言葉選びが出来ないことが多い。

日本語上級者=ネイティブレベルとは、ならないことも多いので言葉の間違いは理解してあげることが大切。

間違った日本語の使い方をした場合は、可能であれば、その場で訂正してあげる。

日本語を学ぶ外国人の気持ちと苦労が、理解出来たのではないでしょうか。

外国人は学んできた日本語の中から、絞り出して、一生懸命日本語を話していることをぜひ理解してあげてください。

「日本語を話すのは、英語よりもずっと難しくて、理解に苦しむことが多い」と私も生徒に言われたことがあります。

それだけ日本語は特殊な言語なのです。

日本人には分からない日本語の難しさをまず、母語の私たちが理解してあげることが大切です。

★関連リンク↓

【やさしい日本語】の作り方を知ると、外国人の対応が楽になります。

日本語教師の私が教える、外国人が苦手意識な人の克服方法。

日本語教師の私が直接聞いた【外国人が日本に来て困ること】日本人には普通のことだった。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (6件)

  • 明けましておめでとうございます。

    こんばんは、ブログ楽しく拝見しています。
    外国人との、会話トラブルよくあります。
    何気ない一言が、誤解を招きますよね。
    わたしも、昨年度はたくさん経験しました。
    ブログを通じて色々学ばせて、頂いてます。
    ありがとうございます。
    もっと外国人との、色々な出来事を書いて下さいね。

    いつか、お会いしたいと、思います。

  • 明けましておめでとうございます。
    いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます(^^)
    今年も、色々な日本語授業での気付きなどがあれば、
    まんじゅうさんと共有出来ればと思ってます。
    今年もよろしくお願いします。

    • こんばんは、ご無沙汰しております。
      rinaさん、お尋ねしたいことがあります。動物の鳴き声も、国よって違うのでしょうか?
      この間、ズームのサークルで、スリランカの方と話したら、日本と外国では、猫の鳴き声が違うと知りました。
      日本語で、にゃ~の響きで説明したのですが、笑われてしまいました。
      知る範囲で良いので、お国別の猫の鳴き声を教えてください。
      時間あるときに教えてください。

      • いつも、ブログを読んでいただきありがとうございます。
        猫の声ですか。
        確かに各国で、表現が違います。
        私も、猫の鳴き声を外国人にしてみたら、まんじゅうさんと同じで、笑われてしまった事があります。

        猫の鳴き声、知ってる範囲内でまとめて記事にしてみます。
        ありがとうございます。
        これからも、よろしくお願いします。

        • こんにちは、まんじゅうです。
          ご無沙汰しております。

          お元気でしょうか?
          動物の鳴き声以来ですね。
          おかわりありませんか。
          暑い日々が続いておりますので、水分補給わすれずに。
          それでは、本日の相談です。

          先日、外国の方と外食に行きました。そこで、鉄板で出てくる焼きそばを食べようとしたら、鉄板で具材を焼く音を、チリチリや、じゅうじゅうと、言葉表現したら、鼻で笑われました。
          りなさんなら、どう表現されますか?

          • お久しぶりです(^^)まんじゅうさん
            その後、外国人とのコミュニティケーションはいかがですか。
            鉄板の焼そばの『じゅうじゅう』ですが、
            逆に質問します(^^)
            「この音は何に聞こえるの?表現してみて」
            これを聞く事で、相手がどう聞こえるのか知ることも出来ますし、
            日本人との聞こえ方の違いも分かり、逆に面白いかなと思います。

コメントする

CAPTCHA


目次